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【KYOTO CMEX2016 コンテンツクロスメディアセミナー第1回テーマ作品】真の意味でワインに酔った人々の物語。物事に対する少し変わった視点を与えてくれる作品 『神の雫』

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●コンテンツビジネスの未来像と可能性を探るセミナー「コンテンツクロスメディアセミナー2016」

クロスメディア、エンターテインメントなどをテーマに、コンテンツビジネスの可能性と未来像を探ることを目的として毎年行われる、「コンテンツクロスメディアセミナー」。毎回業界で活躍するトップリーダーをお招きしてセッションが行われています。

第1回「コンテンツクロスメディアセミナー2016」の講師は、マンガ原作者の「亜樹直」先生です。

第1回「コンテンツクロスメディアセミナー2016」

日時 2016年10月4日(火)
講演会/16:30 ~ 17:45 
交流会/17:45 ~ 19:00
場所 京都国際マンガミュージアム
テーマ 『神の雫』にみるコンテンツの可能性
定員 200名(交流会:50名)
参加費 無料(交流会:2,000円)
登壇者

講師:亜樹 直(樹林 ゆう子・樹林 伸)氏
(漫画原作者)
姉弟で漫画原作を手がけるユニットで、亜樹直はふたり共通のペンネーム。
亜樹直のペンネームでは『神の雫』『サイコドクター楷恭介』の原作を手がける。
姉の樹林ゆう子は、亜樹直の名前でAsahi.comにコラム「神の雫作者のノムリエ日記」(2008年に講談社より単行本化)を、雑誌「DIME」(小学館)にて『女神の雫』をそれぞれ連載中。
弟の樹林伸は、漫画原作のほか小説『ビット・トレーダー』(幻冬舎文庫)、『ドクター・ホワイト』(角川書店)などを、本名で執筆している。
また、2009年は歌舞伎作品の原案「石川五右衛門」も手がけ、市川海老蔵が演じて話題になった。

申込みページヘ
(外部リンク)

亜樹先生は様々な名義をもちいて、ジャンル問わず数多くのヒット作を生み出す天才作家として知られており、特に「亜樹直」名義で作られた漫画、『神の雫』は世界中で大ヒット。
国内外問わずワインブームを巻き起こし、グルマン世界料理本大賞の最高位の賞である「殿堂」や、「ラ・ルビュー・ド・バン・ド・フランス(フランスのワイン専門誌)」による「今年の特別賞(最高賞)」など、様々な賞を受賞しています。

また2016年5月にも、『神の雫』によるアジア圏での傑出したワイン販売促進効果が評価され、「ザ・ドリンクス・ビジネス誌」と「ヴィネクスポ」の共同主催のもと、「2016年アジアン・ワイン・パーソナリティ」賞が授与されました。

こちらではそんな、世界に強い影響を与え、今回のセミナーのテーマにもなっている作品、『神の雫』について紹介をさせていただきます。

 

●真の意味でワインに酔った人々の物語。物事に対する少し変わった視点を与えてくれる作品 『神の雫』

世界の市場価値を左右するワイン評論家・神咲豊多香がこの世を去り、時価20億円を超えるワインコレクションが遺された。

その頂点に立つ最上の一本こそが『神の雫』である――。

彼が選んだ12本のワイン『使徒』と『神の雫』の銘柄、および生産年を言い当てた者のみが、遺産を手に入れることができるのだ。

この『使徒』対決に実の息子・雫と、養子で天才若手評論家として名高い遠峰一青が挑む! 2004年11月の連載開始当初より、独特のワイン表現を華麗なイメージで表現して人気作となる。

フランス・韓国をはじめ各国で翻訳出版され、全世界で累計800万部を突破するワイン漫画の決定版。

神の雫 / 作 亜樹直 画 オキモト・シュウ – モーニング公式サイト – より
http://morning.moae.jp/lineup/12

2004年から2014年にかけ、『モーニング』にて連載され、その独特なワインに対する表現が話題を呼んだ”ワイン漫画“『神の雫』。

現在は続編、『マリアージュ ~神の雫 最終章~』が『モーニング』にて連載中であるこの作品は、既存の表現にとらわれない、ワイン初心者にもわかる表現によって、ワインブームの火付け役となり、世界のワイン業界に多大な影響を与えました。

無論、国内でも大変な人気を誇り、2009年には「亀梨和也」を主演にドラマ化もなされています。

さて、そんなワイン好きのバイブルとも呼べるこの作品、一言で表すなら「調律」といったところでしょうか。

 

・まるでうさぎ穴をの覗くかのような、幻想的なワインに対する感覚

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ワインは通常、色調や香り、味わい等に対して、ある程度定まった言葉をもちいて表現されます。

例えば「ガーネット色」、「成長した明るい黄金」のような色調。「燻製の煙」、「スイカズラ」のような香り。「古典的なつつましい」、「鋼鉄のようなシャープな」味わい‥など。

その言葉には、普段ワインに触れない方には少しイメージし辛いものが多く含まれており、その為、ワインに対して敬遠しがちな方も多いと思われます。

しかし『神の雫』はワインの表現に用いられる言葉を、一歩進んだ、より具体的なイメージに変えて表現してくれます。

例えば「マドリッドの暑い夜に黒い瞳の男がかき鳴らす情熱のフラメンコギター」。例えば「苺畑に佇む後ろ姿の謎めいた乙女」。

ワインに対する表現の枠から抜け出して、知識の有無に関係なく読者のもとに届く幻想的な表現の数々は、あたかも「うさぎ穴から覗ける不思議の国」のよう。

このように、『神の雫』は幻想的な表現の数々によって読者の視点を「調律」し、物事に対して少し特別な見方を教えてくれるのです。

 

・全てを捧げる、ということを教えてくれる、本当の意味で、ワインに酔った登場人物たち

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無論、『神の雫』の魅力はそれだけではありません。

『神の雫』には、本当の意味でワインに酔った、二人の人物が登場します。

一人は主人公である「神咲雫(かんざき しずく)」。
世界的に有名なワイン評論家「神咲豊多香(かんざき ゆたか)」の息子として生まれ、類まれなワインに対する才能を持っているにもかかわらず、その環境に対する反抗から、ワインを飲むことなく生きてきた「ワインに選ばれた青年」。

もう一人はライバルである「遠峰一青(とおみね いっせい)」。
若手No.1と謳われるカリスマ評論家であり、非常に高いプライドを持ちながらも、日々テイスティングの腕を磨く努力を行う、自身の全てをワインに捧げてきた「ワインを選んだ青年」。

このまったくの対極に位置する二人が、「十二の使徒」と「神の雫」を軸に展開される物語の中で、同じものに魅了され、そしてその道を極めていく。

人生に意義を見出し、1つのものに魅了されて生きる。 おもわず憧れを抱いてしまう、信仰のような二人の生き様が、この作品をより素晴らしいものにしているのです。

 

・作者がワイン好きだからこそ知り得る知識の数々

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『神の雫』作者である「亜樹直」先生は無類のワイン好きとして知られています。

それも、年に約1000本程ワインを開け、アパートの一室を「ワイン蔵」として借り、4000本以上のワインをコレクションしてしまうほど。

その為、作中に出てくるワインの知識は当然、素晴らしいものばかりです。

「テロワール(土壌質)」や「ヴィンテージ(生産年)」等といったワインを見定めるために必要な知識はもちろん、「デキャンタージュ」等といったワインをおいしく飲むための知識や、「安くておいしいワインとその理由」といった、実際にワインを購入するにあたって気になる知識まで網羅されています。

巻末には、作者によるワインコラムやワインに対する評価も載っており、その情報量は下手なワイン雑誌を遙かに超えているのではと思えるほど。

これらの、ただワインに詳しいだけでは知りえない、好きだからこそ知ることが出来る知識が、『神の雫』に作品としての厚みをもたらしているのです。

 

●『神の雫』を通して、あなたの考えを深めてみませんか?

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いかがでしたでしょうか。『神の雫』の魅力が少しでも伝わりましたか?

2016年10月4日に行われる、第1回「コンテンツクロスメディアセミナー2016」。

こちらでは、今回紹介させていただきました『神の雫』をテーマに、「亜樹直」先生を講師としてお招きしてセッションが行われます。

もし、この記事を読んで『神の雫』に興味を持ってくださった方、コンテンツビジネスに興味がある方など、いらっしゃりましたら、このセミナーに参加してみてはいかがでしょうか。

各々の考えを深め合う、非常に有意義なものとなることでしょう。

セミナーに参加する(外部リンク)

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木野 達彦フリーライター

投稿者プロフィール

1993年生まれ。現在フリーのライターとして活動させて頂いております。
趣味はマンガ、ゲーム、アニメ。メインで扱っている記事も同様のジャンルになります。

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