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【第6回】「A 5th Of BitSummit」に出展した外国人開発者達に直撃インタビュー『Pawarumi(パワルミ)』のManufacture 43に聞いてみた

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今回のインタビューは、「A 5th Of BitSummit(以下、ビットサミット)」にシューティングゲーム『Pawarumi(パワルミ)』を出展したManufacture 43のDaniel Borges(ダニエル・ボルヘス、以下ダニエル)氏へのインタビューです。

『Pawarumi(パワルミ)』公式サイト

―まずは自己紹介をしていただけますか?

ダニエル:ダニエル・ボルヘス、フランス人ゲームプログラマーです。パートナーのAlexandre Lutz(アレクサンドル・ルッツ)、Charles Vernier(シャルル・ヴェルニエ、以下シャルル)とインディーズゲームの開発をしています。ゲームデザイン、レベルデザイン、特殊効果、広報などいろいろ担当しています。

Pawarumi

―なぜビットサミットに出展しようということになったのでしょうか?

ダニエル:私達が1年以上かけて開発している『Pawarumi(パワルミ)』はシューティングゲームです。シューティングゲームは日本発祥のゲームジャンルです。『Pawarumi(パワルミ)』は日本の様々なシューティングゲームの影響を受けています。だからこそ、日本へ行って日本のプレイヤーに『Pawarumi(パワルミ)』を見てもらう必要性があると考えました。それに、これまで何度かビットサミットのことを「いいイベントだ」と聞いていたこともあります。また個人的な話ですが、2010~11年にかけて5ヵ月間京都の日本語学校に通っていたこともあるので、京都に戻るいい機会だと思い参加することにしました。

―『Pawarumi(パワルミ)』を展示されましたが、日本人プレイヤーたちの反応はいかがでしたか?

ダニエル:日本のゲームプレイヤーの反応は非常に良いものでした。『Pawarumi(パワルミ)』のようなスタイルのシューティングゲームが海外で開発されたということに驚いているようでした。有名なシューティングゲームクリエイター(『Gダライアス』など)で有限会社グレフ代表取締役社長の丸山さんや、メタルスラッグ元開発者の浜田さんといった予期せぬゲストの方々にも、『Pawarumi(パワルミ)』のゲームデザインを気に入っていただけました。浜田さんは「このゲームが完璧になるには爆発のバリエーションがもっと必要なだけ」とアドバイスいただきました。彼は「メタルスラッグでは一般兵がやられる時でも12パターンのアニメーションがあった」という裏話もしてくれました。

―『Pawarumi(パワルミ)』を試遊した日本人プレイヤーたちと上手くコミュニケーション出来ましたか?

ダニエル:日本語の勉強をしていたと冒頭でも言いましたが、日本語力が錆びついてはいたものの、なんとか日本語を話すことは出来ました。ただ、相手が何を言っているのかを理解するのは大変でしたけど(笑)。ビットサミット開幕前の週末にはゲーム内テキストの日本語訳もしました。笑いをとれるような日本語訳にはならなかったようですが、日本人プレイヤーが『Pawarumi(パワルミ)』をプレイするのに困らない程度の日本語訳にはなったと思います。ビットサミットの会場には至る所に通訳がいたので困った時はすぐ助けてもらえました。

―将来的なビジネスにつながる商談などはありましたか?

ダニエル:ええ。一般の参加者も多いビットサミットですが、あちこちで商談が行われていたのには驚きました。アジア市場に進出しようとすると、言葉の壁が常に大きな問題となってきますが、ローカライズを含めたいろんな面で日本やアジアにおけるパートナーとなってくれそうな方々との商談があって、現在も協議中です。

―今回のビットサミットでは何が一番の収穫だったとお考えですか?

ダニエル:ビジネス面以外では、ようやく日本のメディアに取り上げてもらえたことですね。

―ビットサミット開催中の2日間で他に何か面白かったことはありましたか?

ダニエル:他の展示作品をプレイする時間はあまりありませんでしたが、韓国や台湾の開発者と交流出来たのは楽しかったです。インディーズの開発者たちは資金的な余裕がないので、アジアの開発者たちとヨーロッパのイベントで会う機会はそれほどありませんから。

―京都観光が出来るだけの時間的余裕などはありましたか?

ダニエル:非常に残念ですが、ビットサミット開催中のみの京都滞在となってしまいました。私は以前京都の日本語学校で学んだ経験があるので、京都の思い出がいろいろ蘇ってくるだけでしたが、今回一緒に来日したシャルルにとっては初めての訪日体験でした。彼はもっと京都に滞在していたかったようですが、限られた時間の中でも十分楽しんでいたようです。食べ物、京都ならではの都会の中に潜む静寂、日本人の親切さなどに感激していましたよ。

―今回のビットサミットで一番印象に残った出来事は?

ダニエル:開発者たちが集うパーティーも楽しかったですし、前述の浜田さんが『Pawarumi(パワルミ)』に興奮してくれたこともそうですね。

―来年もまたビットサミットに戻ってきますか?

ダニエル:『Pawarumi(パワルミ)』が成功するか、新作が展示可能な状態まで仕上がれば是非戻ってきたいと思います。その時は京都を観光できるだけの時間的余裕をもって来日したいですね。

―ありがとうございました。

画像提供:Manufacture 43
Copyright © 2016-2017 Manufacture 43

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