今後の京都を担う3社が受賞!第6回京都デジタルアミューズメントアワード表彰式
- 2024/3/28
- ニュース
- CharactorBank, room6, チドリグラフ, ヨカゼ, 京都デジタルアミューズメントアワード表彰式
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2024年3月7日(木)京都市下京区のホテル日航プリンセス京都にて「京都デジタルアミューズメントアワード表彰式」が開催されました。2018年から実施されている表彰式で今回は第6回目。社会にデジタル技術が浸透してきたことを背景に、今年からは今までのような部門を撤廃し受賞作品が決定されています。
大賞(京都府知事賞)として株式会社room6が、デジタルアミューズメントアワード賞として株式会社チドリグラフと株式会社CharacterBankが選ばれました。
京都府の山下晃正(やましたあきまさ)副知事の開式挨拶からスタート。
受賞者やアーティストへの敬意とともに、日本人の哲学や倫理観、美意識をフル動員し競争力のあるコンテンツ作りが必要とのお言葉をいただきました。中国にはゲーム会社が2万ほどあり海外との競争に負けないようにするためにはスピード感が大事と感じておられ、この日の楽屋裏でも新しいプロジェクトを起こすことが決まったのだそう。今後の京都府の取り組みにも注目です。
その後は表彰状の授与と受賞者紹介動画が上映され、受賞者からのコメントが発表されました。
◆株式会社room6 代表取締役・木村征史(きむらまさし)氏
京都市左京区・出町柳から始まったインディーゲームの開発会社で、Google Playベストオブ2023 ゲーム・インディー部門で大賞を受賞した「ローグウィズデッド」を開発、インディーズゲームブランド「ヨカゼ」を立ち上げています。
「インディーゲームのイベント・ビッドサミットには50回以上出展したことがあり、我々を育ててもらったという状況です。インディーゲームの発展や若いクリエーターの支援に力を入れていきたいと思います」と意気込まれました。
◆株式会社チドリグラフ 代表取締役・上野あきのり(うえのあきのり)氏
3DCGによる映像制作会社で、企業CMやライブの背景映像、映画CGのほか博物館が所蔵する文化財の映像作品化をはじめ高いクオリティが要求される映像制作を手掛けています。
「映像の中での間とか雰囲気、日本風のものを『表現をしないことで表現をしたい』と思っています。なんでもできることがCGのすごいところだと思っています。これからも間を大事にしつつ、画面の中ではできることを、現実にもっていくことに挑戦したい」と今後の挑戦を語られました。
◆株式会社CharactorBank ルインズメイガス制作チーム代表・白井慧(しらいさとし)氏
VRゲーム制作を手掛ける会社。もともと施設型のアトラクションVR制作が中心だったが、端末の普及を背景に家庭用のVR制作にも携わっています。
「白井氏が卒業した京都精華大学の後輩や卒業生、社会の大きなものに揉まれて帰ってきた人たちが集まり再スタートという気持ちで、それぞれが役割を果たして命を燃やして作った作品です。このような受賞の機会をいただけて御礼申し上げます」と作品への想いと感謝の気持ちを述べられました。
式の最後には京都デジタルアミューズメントアワード表彰委員会 委員長・細井浩一(ほそいこういち)氏が講評をされました。
「映像やゲームという枠を超えデジタルメディアを通じて京都のコンテンツ産業のさらなる発展を担う若手のクリエイターを応援するという趣旨で行われています。よって作品が単に優れている・面白いという作品の単体や優劣だけを表彰する場でなく、作品が生み出されている過程や背景、京都という場との関係性、ものづくりとしてのコンテンツ制作への姿勢や持続可能性も評価軸として総合的に評価しました。したがって非常に審査が難しかった」という表彰の趣旨や審査の過程を語られました。
そのうえで各受賞者へのコメントとして、株式会社room6はダウンロード数といった人気に加え、緻密な計算がされて作られていることが分かるゲームの質の高さと「ヨカゼ」を立ち上げ後人の開発に積極的であることを評されました。
株式会社チドリグラフの作品はCG×テクノロジー×アートを融合させた職人技を用い隠された力を開放するような表現がみられたこと、東京から京都へ拠点を移しよそものの視点から京都の文化を再評価し、府外から来た企業の模範になるという点を紹介されました。
株式会社CharacterBankは、バトルがなかなか難しくてやりがいがありアニメの世界に入り込んだような体験ができる。海外の消費者からみた日本的なジャパニーズゲームではないかという評価したポイントを語られました。
京都は人は育つが育った人が出て行ってしまう『ゆりかご都市』であり、学生は卒業して大半が外へ出て行ってしまう。京都の価値観や美意識をどう表現して勝ち筋を見つけていくのか京都が問われている。受賞の3社に共通して、京都の培ってきたものづくりの継承や取り組みの貢献性を評価しましたと今回の表彰と京都の課題と展望についてまとめられました。
受賞した3社と京都のデジタルアミューズメント業界の今後の発展に注目です。
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