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「京まふ2025」メインビジュアルは京乃つかさと太秦萌の着物の〇〇〇に注目⁉作者・桃奈さくらさんにインタビュー!

2025年9月20日(土)21日(日)の2日間にわたり開催することが決定した、西日本最大級のマンガ・アニメ・ゲームの祭典『京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)2025』。そのビッグイベントの顔ともいえるメインビジュアルが公開されました。
描いたのは2024年に開催された「京まふクリエイターズコンテスト U25」で見事、最優秀賞に輝いた桃奈さくらさん。京都府内の美術系大学に通う3年生です。こちらの記事では、その桃奈さくらさんにインタビュー!桃奈さんのスゴさについて紹介していきます。
■『桜に幕』で読み解く!桃奈さくらさんのスゴさ
桃奈さんが描く作品のスゴさは、世界観がトコトン追求されているところ。「京まふクリエイターズコンテスト U25」で最優秀賞に輝いた『桜に幕』はその象徴ともいえる作品です。この時のコンテストのテーマは「HANAFUDA」で、花札の12か月の草花を使用・リメイクしたイラストを描いてくださいというものでした。桃奈さんの作品は花札というテーマを大切に守りながら、独自の世界観を作り上げていました。
ここで『桜に幕』の桃奈さんによる作品紹介文を引用します(引用元:https://www.pixiv.net/artworks/121638315)
3月札である「桜に幕」をテーマに制作しました。花札について調べた時に「桜に幕」は花見の象徴であることを知り、役でも関わりのある「芒に月」からもお月見を連想したため、うさぎと団子を入れることでそれらを表しました。また、今回の募集テーマに記されていた「リメイク」や「アップデート」から、桜がリアルなものに変わっていく様子や、和と洋が組み合わさった着物を考えデザインしました。
女の子が着ている袴は、「桜に幕」で描かれている幕の色を参考にしています。それぞれのモチーフにはあえて前後感を表す影を入れずコラージュのように描き、「花札」としての印象を崩さないように意識しました。
テーマの桜をリメイクと掛けてイラスト風からリアルに変化させるなんて・・・桃奈さんの作品の深さに驚かされます。桃奈さんはもともと花札に詳しかったのかと思いきや、この作品を描くまで花札のルールすら知らなかったそう。コンテストに応募するにあたり、花札について調べ想像を膨らませて考えたとのことです。
作品への向き合い方は大学で培われてきたのだそうで「テーマを決めて絵を描く際には、テーマから連想したイメージを織り交ぜることで、見た人がいろいろ想像を膨らませられるような作品にしています」と桃奈さん。自身が公開している多数のイラストの中で「ぜひ見てほしい」というのが『魔法』という作品です。
■見れば見るほど楽しめる桃奈作品『魔法』
アンティークやロリータ、そしてスチームパンク(蒸気機関が発達した19世紀のイギリスを舞台にしたSFサブジャンル)という世界観で制作されています。
かなりこだわって描いたというキャラクターはもちろんですが、背景も注目ポイントで・・・歯車は駅という設定で、駅から伸びる線路の先には「おや?おや?」という謎も散りばめたのだとか。この作品にはもう一つの設定があり、それは段々と金属に覆われていく世界。
キャラクターの首元や、鳥にその世界観が表現されているので、ぜひ拡大しながら見てほしいとのことです。
■桃奈作品の描写力に注目!
『魔法』には、桃奈さんのもう一つのスゴさが隠されています!!
そのスゴさというのは、リアルな描写力。メインキャラクターのスカートにご注目ください!!風に揺れる感じがリアルだと思いませんか?『魔法』を描くときにはネットで「スカートひらひら」と検索して、風が吹いた時のリアルなスカートの揺れを写真を見て理解したうえで描いたのだといいます。
「桃奈さんのスゴさはリアルな描写力」その情報を頭に入れたうえで、京まふ2025のメインビジュアルを見ると・・・
Illustration by 桃奈さくら/©CITY OF KYOTO/©KYOTO Municipal Transportation Bureau 2013-2025
和服のリアルさに気付きませんか?京まふ2025のメインビジュアルを描く際には、座った時にどのように皺が寄るかにとどまらず、着物の分解図まで調べたのだそう。着物について理解したうえで、座ったら縫い目はここにくるという部分まで追求されています。京まふ2025のメインビジュアルは、京乃つかさと太秦萌の着物の縫い目に注目!!桃奈作品のスゴさが分かります。
その足元からもう一つ、京まふ2025メインビジュアル制作における裏話もキャッチ!
京乃つかさの足元はもともと下駄バージョンと、今回の洋靴バージョンの2パターンを描いていたのだそう。着物の分解図まで調べ、足元も2パターン考えたという桃奈さんの真面目さが伺えるエピソードですが、この足元から京乃つかさにアイテムが書き加えられることとなります。
そのアイテムというのが帽子。デザイナーをはじめ京まふ2025メインビジュアルに関わる方々と相談したうえで「洋靴なら、帽子も似合うんじゃない」となり、京乃つかさに帽子が被せられることとなりました。華やかさを加えた、京乃つかさの帽子も要チェックです!!
■桃奈さんに聞いた!今後の活動
桃奈さくらさんのスゴさと、京まふ2025メインビジュアルの注目ポイントが分かったところで、桃奈さんの今後の抱負について聞きました。
「今は大学3年生で就職活動中です。イラスト関連の仕事を探していて、これからも絵を描いていきたいと思っています。作品は今後もSNS(X)とpixivでアップしていきます。大学では動画編集の授業も取っているので、動画編集にもチャレンジしてみたい」と桃奈さん。イラストだけでなく桃奈動画が見られる日もくるかもしれません!
取材中、作品への熱い思いをいっぱい語ってくださった桃奈さん。ビッグな方になる雰囲気が漂うステキな方でした!桃奈さんのメインビジュアルが京都の街のあちらこちらに現れるのはもうすぐ。京まふはもちろん、京都の街を華やかに盛り上げてくれそうです!!
【桃奈さくら】
京都府内の美術系大学に通う3年生。2024年開催の「京まふクリエイターズコンテスト U25」で最優秀賞に輝き、「京都国際マンガ・アニメフェア2025」のメインビジュアル制作を担当。作品づくりにおける世界観の追求や、リアルな描写力が光るクリエイター。
桃奈さくらさんpixiv
桃奈さくらさんSNS(X)
【京都国際マンガ・アニメフェア2025】
開催期間/2025年9月20日(土)・21日(日)
●みやこめっせ・ロームシアター京都(メイン会場) 9:00~17:00 ※21日は16:00まで
●京都国際マンガミュージアム(第2会場) 10:00~19:00 ※入場は終了の30分前まで
開催場所/みやこめっせ(メイン会場) 京都市左京区岡崎成勝寺町 9-1、ロームシアター京都(メイン会場) 京都市左京区岡崎最勝寺町 13、京都国際マンガミュージアム(第 2 会場) 京都市中京区烏丸通御池上ル(元龍池小学校)
京まふ2025 公式HP