
2025年11月2日、京都国際マンガミュージアムにて「ちかつくっ9」が開催されました。
「ちかつくっ」は、京都市交通局が運営し、京都市交通局および各社局が保有するキャラクターが登場する「地下鉄に乗るっ」を扱う、有志による二次創作イベントです。この記事では、今年で9回目となった本イベントの様子を写真とともにレポートしていきます!
「ちかつくっ」とは?

「ちかつくっ」は、2016年に始まって以来、今年で9回目を迎えました。いわゆる同人誌即売会という形式のイベントで、「地下鉄に乗るっ」というコンテンツを愛するファンたちが集まってつくりあげている二次創作イベントです。
コロナ禍を経験しても途中で途切れることなく、社会情勢に適応しながら毎年開催を続けてきました。「ちかつくっ9」では、これまでよりも参加サークル数が増え、今年は30のサークルが参加。各自が割り当てられたブースで、思い思いの創作物を頒布・展示していました。
はじめに――烏丸ミユも「ちかつくっ」を応援しています!

会場となった京都国際マンガミュージアムのPRキャラクターに、「烏丸ミユ」がいるのはご存知でしょうか。烏丸ミユは2014年に誕生したキャラクターで、「地下鉄に乗るっ」でおなじみのイラストレーター賀茂川さんの手によって生まれました。
21歳で大学3年生の彼女は、Xなどで京都市営地下鉄と京都国際マンガミュージアムの魅力を発信しています。今回のイベントにも参加してくれ、ファンの皆さんと一緒に写真を撮っていました。烏丸ミユのXはこちら→https://x.com/MIYU_Karasuma/
コラボカフェも開催

会場に隣接するカフェ、前田珈琲でも「ちかつくっ9」に合わせてコラボメニューが販売されました。筆者が注文したのは、イベントの名前と烏丸ミユがデザインされたラテアート。その他にも3種類の柄が用意されました。
会場のようす
朝11時の開場オープンを前に、既に20人ほどの来場者が列を形成。その後、お昼になるにつれて、会場もより賑わいをみせました。「地下鉄に乗るっ」の昔からのファンだけでなく、外国人観光客や休日に遊びに来た親子など、様々な来場者が集まるのは京都国際マンガミュージアムならではの様子です。
等身大パネルの展示
会場には、等身大パネルも遊びに来てくれていました。ここまでたくさんのキャラクターたちが、一度に集まる機会は少ないのではないでしょうか……。

(左から)烏丸ミユ、太秦萌、太秦麗、京乃つかさ

北山駆(レスキュー隊服)と二条葵(防火服)

(左から)伊勢京香、四条みやび、十条タケル、小野陵

(左)松賀咲 (右)小野ミサ
合同誌『Welcome to the Underground』、今年も刊行されました!

以前KYOTO CMEXでも取り上げた合同誌、『Welcome to the Underground 9』は無事印刷が間に合い、多くの参加者の手に渡りました。「京都には大手印刷業者の工場が立地していることもあり、自分で取りに行けば納期をギリギリまで短縮することができるんです」と、参加者の一人は語ります。
合同誌は、去年よりボリュームが増えた堂々50ページ超えの大作。太秦萌たちの二次創作イラストやマンガ、短編小説、そして地下鉄観光情報などが一冊にまとまったとても面白い作品に仕上がっています。
「今回は手に入れることができなかった……」という方も、来年以降の「ちかつくっ」にて、既刊として、あるいは来年の合同誌を入手できる機会があります。ぜひ手に取ってみてください。
頒布物のご紹介など
ここからは、出展者の皆さんの素敵なブースや出品物をご紹介していきます。
懐かしの10系1次車と太秦萌

先日引退してしまった10系1次車と太秦萌、幕を再現したキーホルダー。大淀久明さんの作品。
京都市消防局の防火服体験コーナー

京都市消防局公式キャラクターに「北山駆」と「二条葵」がいる縁で、京都市消防局もイベントに参加しました。ブースでは、実際の防火服を着る体験ができます。
烏丸ミユ激推し

京都国際マンガミュージアムのPRキャラクター、烏丸ミユのグッズがたくさん。たたみもちさんと松尾橋ぷるこさんの作品。
三人組のペーパークラフト

地下鉄に乗っている小野ミサ、太秦萌、松賀咲をペーパークラフトで再現。hide_kyotoさんの作品。
スケブも書いてもらえます

写真は「スケブ」という同人誌即売会の文化で、参加者が自分のスケッチブックを出展者のブース(スペース)に預け、イラストを描いてもらうことを意味します。「ちかつくっ9」でもスケブが行われており、参加者がお気に入りのキャラクターをリクエストしている様子を見ることができました。
コスプレをすることもできます

仁野コハクさんによる松賀咲のコスプレ。

冷水優果さんによる小野ミサのコスプレ。持っているCDはたっちさんとの合作。

ミヤコマンさんによる、都くんをモチーフにした「ミヤコマン」のコスプレ。
二次創作が持つ使命

ここまで、「ちかつくっ9」のレポートをお届けしました。9回目を無事に終えた「ちかつくっ」は、来年に10回目となるメモリアルイヤーを迎えます。「記念すべき年にふさわしい、より大きなイベントにしたい」と、実行委員の方のお話にも熱が入りました。思い出はXにて「#ちかつくっ私の思い出」を検索すると振り返ることができます。
「地下鉄に乗るっ」のようなご当地コンテンツの二次創作イベントとして、オンリー(同人誌即売会)を開催する機会は、全国的に見てもかなり珍しいのではないでしょうか。それは、普段から京都市民と一緒に暮らす太秦萌たちだからこそ成立しているのかもしれまん。
2025年は「地下鉄に乗るっ アニメーション展」が開催されるなど、公式からの動きがたくさんあり、多くの人々に「地下鉄に乗るっ」をアピールすることができました。一方で、ファンからのアプローチとしては、裾野をより広くしてコンテンツの魅力を発信していくことができるのではないでしょうか。「地下鉄に乗るっ」を続けていく在り方として、二次創作イベントは大きな役割を果たしています。


