【京まふ2026】おこしやす大使・梶裕貴さんにインタビューさせていただきました!!
- 2026/10/10
- カテゴリ:ゲーム ニュース マンガ・アニメ 京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ) 映画・映像
- 74

2026年9月19日(土)・20日(日)に開催された「京都国際マンガ・アニメフェア2026」(通称:京まふ)。
今年は開催15回記念という節目の年であり、例年以上の盛り上がりを見せました。
本記事では、そんな京まふで“おこしやす大使”としてご活躍された、声優の梶裕貴さんにインタビューをさせていただいたレポートです!
学生インタビュアーたちは緊張でたじたじでしたが、温かくお答えくださいました。
—————―早速ですが、いくつかご質問させていただきたいと思います。梶さんは2018年以来のおこしやす大使とのことですが、前回と今回の京まふの違いなど所感をお伺いしたいです。
梶さん:まず、イベント規模が確実に大きくなっていますよね。加えてコロナ禍以降、ますます京都に訪れる外国人観光客の方々も増えており、それに伴って、京まふもさらに盛り上がっているような印象があります。
また8年前よりも、おこしやす大使の活動の幅や種類が広がっており、そこに求められる役割が、より重要になっている気がしましたね。とはいえ、私自身とても楽しませていただいていますし、京まふ参加者の皆さまも「京まふ」というイベントを通して、国や言語の壁を越えて、日本らしい文化を満喫されている様子が見られて、すごく嬉しく思っています。
—————―ありがとうございます。ちなみに、以前おこしやす大使を担当された年から8年が経っていますが、その8年の中で声優としてご自身の中で環境の変化などありましたか。
梶さん:それに関しても、やはりコロナ禍の影響が大きかったなと感じています。特に2020年の3月から4月は、声優業のみならず、社会全体がストップしてしまった空白の時期でしたからね。それは当然、私にとっても非常にショッキングな出来事でしたし、その際に向き合った「エンタメに何ができるのだろう?」「声優としてできることって何だろう?」という問いは、その後の自分の人生を左右する大きなものとなりました。そういったことを考えていく中で、あらためて「声優」という”表現者””プレイヤー”であり続けたいという強い欲求と覚悟、責任が生まれたのも事実です。それに伴い、”声”というコンテンツを通してエンタメと感動をお届けしたいという想いはより強くなりましたし、同時に、年齢も40代になり、声優としてのキャリアも20年となったという節目の年でもあったので、今までとは異なるアプローチで何か新しいクリエイティブをお届けできないかと考え、音声AIプロジェクト『そよぎフラクタル』をスタートさせました。今年の4月には起業し、今は代表取締役CEOとしても活動しています。当時(8年前)は、こんな未来を想像も計画もしていなかったので、自分でも驚いていますね(笑)。まさに人生規模での新しいステップに踏み出した、大きな変化だったと言えるかと。本当に人生っておもしろいな、不思議だなと感じますね。「楽しい」という気持ちを大切にしながら、今後もこのチャレンジを続けていきたいと考えています。
—————―次の質問です。京まふのPR動画内で貴船のお料理を召し上がっていたと思うのですが、特に美味しかった料理はありますか?
梶さん:そうですね・・・、全部美味しかったんですけど(笑)
(強いて言うなら)夏という季節も相まって、特にそうめんが美味しかったです。素材で勝負という面が強いからこそ、シンプルに質の高さを感じました。お出汁の風味と、のどごしがよく、(川床の)景色も含めて、最高に夏を感じられて幸せでした。
—————―また、おこしやす大使カフェではガッツリしたお肉系のお料理(京都の旬を味わう、涼風出汁かけカツプレート)とアイスを用いたデザート(京抹茶最中)をご考案されていますがそれぞれのこだわりポイントやアピールポイントはありますか?
梶さん:メイン料理とデザート、という二種類の展開だったため、コラボフードでありながら、ちゃんと食べ応えは欲しいと思い、このようなメニューを考案しました。
もし自分が「京まふ」のようなイベントで何か食べようと考えた時、限定フードではありつつも、やはり満腹感・満足度は欲しいと思うはずなので、メインは揚げ物などを使ったガッツリしたものにしたいというイメージはありました。とはいえ「京まふ」という、せっかくの京都でのイベントなので、ぜひ和を感じていただきたいなというのと、私自身が野菜好きなのもあって、京野菜を取り入れることにしました。
デザートに関しても、余すところなく京都を感じていただきたく、私が好きな抹茶と最中を使った、実に日本らしいメニューを考案しました。
その結果、がっつり食べ応えのあるメイン料理と、すっきりさっぱり食べられるデザートという、絶妙な組み合わせになったと思います。大満足ですね。
—————―ありがとうございます。続いて、京まふのPR動画のロケで京都の様々な場所へ訪れられたかと思いますが、一番印象に残っている場所や体験とその理由をお伺いしたいです。
梶さん:以前から、ずっと行ってみたかったこともあって、やはり貴船が一番印象に残っていますね。20代の頃には、プライベートで年に3、4回来るくらいには京都が大好きで。でも、貴船は少し市内から離れている場所にあるので、なかなか行く機会をつくれず・・・。
なので今回、大使としてのお仕事でありつつも、念願叶って行くことが出来て、すごくうれしかったですね。
鴨川沿いの川床は、自分にとって、もう夏の定番くらいにお馴染みのスポットなのですが、貴船の川床はまた違った素晴らしさがありました。ダイナミックな自然を感じながらのお料理、最高でした。
—————―プライベートで京都によく来られると伺いましたが、主に観光地に行かれるのでしょうか。
梶さん:毎回訪れる場所のひとつとして、三十三間堂がありますね。まさに修学旅行で巡る定番ポイントみたいな場所ではありますけど、個人的には、他の場所では感じられないくらいの魅力を感じていまして。なんというか、落ち着きと興奮の両方が自分の中で押し寄せるような不思議な感覚があるんですよね・・・。
それから伏見稲荷大社や下鴨神社には、ほぼ毎回行きます。あとは苔寺や鈴虫寺など、インターネットで検索して気になった場所にふらっと訪れてみたり。基本的に、神社仏閣が好きなんですよ。
ほかには、森見登美彦先生の小説に影響されて、いわゆる聖地巡礼じゃないですけど、その物語に登場する交差点や喫茶店などに行って、自分の頭の中と作品を照らし合わせながら楽しんだりしています(笑)。

—————―では、反対に京都のまだ訪れたことのない場所で、訪れてみたいと思う場所はありますか?
梶さん:いやぁ~。もちろん、たくさんあるんでしょうけれど・・・これまでいろんな場所に行ってきて、あらかた自分の知識の中にある目的地には行けたと思うので、逆におすすめの場所を教えてほしいです・・・!(笑)。
—————―そうですね・・・。(学生インタビュアーは)大阪に住んでいる人が多いので詳しいわけではないのですが、太秦映画村のある「太秦」地域は行ってみてほしいです。
梶さん:太秦映画村は、結構前に行ったことがあると思うんですけど、(改装がおこなわれて)色々変わっているところもあると思うので、ぜひまた行ってみたいですね。
—————―声優業についていくつかご質問させていただきます。
これまで様々なキャラクターを演じられてこられたかと思いますが、役作りにおいて大切にされていることを教えてください。また、実際に演じる際に意識されていることはありますか?
梶さん:作品をつくっていく組織の中で、僕らは「声優」という、声でのお芝居を提供する部門でお仕事を任せてもらっています。なので、そのチームの一員としての誇りや責任感をしっかり持ちつつ、「自分に何が出来るか?」「どのようにアプローチしていくべきか?」について、プロとして、とことん突き詰めていくことが大事なのかなと思っています。 熱意と愛情、そしてリスペクトは欠かせません。
声優は、基本的にオーディションで役を掴みとる職業です。何十人、何百人が一役を争っているという環境の中で、自分が選ばれた一人であることの意味を噛みしめつつ、チームとして目指すべき作品があり、その先に視聴者の方々がいることを意識しています。だからこそ、自分にしかできないお芝居や役作りが実現したときに、声優としての喜びを最も感じられますね。そんなゴールを目指して、日々のアフレコに対して丁寧に向き合っていくことが大事なのかなと思っています。
—————―梶さんが演じられる際は、原作に寄せる演技を意識しているのでしょうか。それとも、自分なりに解釈を持って役に挑んでいるのでしょうか。
梶さん:そうですね。資料をいただき、キャラクターの体型や骨格といったビジュアル、表情から、「自分だったらこういった声で、こういうしゃべり方をするかな?」というイメージを持つのは大切なことかなと。けれど、それ以上に、キャラクターの生い立ちや環境を把握して咀嚼し、そこから自然と出てくる表現を大事にしたいと考えています。ビジュアルから連想する形式的な声のアプローチと、役柄を嚙み砕いたときに自然と出てくる演技では、キャラクターの輪郭が違いますからね。いくつかのパターンを想定し用意して、監督をはじめとするスタッフの皆さんがどのようなものを求めているのかを見極め、取捨選択していく臨機応変さも重要になってきます。ただ、オーディションの際は、まずは自分の中でのベストを模索し、ひとつの解を見つけて、そこに焦点を絞って挑むことになります。なので、オーディションでは声のマッチングや芝居の良し悪し、はたまた直感が、いかにその作品を制作するチームと共通しているか、という運や縁にかかわってくる部分も大いにあるかと思いますね。
—————―私たちは京まふ2026の前イベントとして、アニメの音響に関するトークイベントを開催させていただきました。これに関連して、声優と音響技術スタッフの関わりについてお伺いしたいです。
梶さん:監督は作品全体の指揮を執る役職ですが、アニメや吹き替えの現場には、(その方とは別に)音響監督という役職があり、その方が、音についてのすべてを取りまとめるリーダーのような役割を担っています。つまりは、声優と最も関わりのある方、ということになります。(具体的には)監督、プロデューサーが欲しい芝居(の要求)をかみ砕いて、声優にディレクションをするという役割です。私がお世話になっている音響監督さんのお仕事ぶりを解釈するならば、それは「絵と音の通訳者」と言えるのではないかと。
(アニメ作りにおいて)チーム内でコミュニケーションをとるうえで、どのような伝え方をするのがベストなのか、それは役職ごとでそれぞれ異なります。例えば、監督がアニメーター出身の方の場合は、当然ながら体や声のお芝居ではなく、絵で表現されることが多いため、頭には理想のビジョン(セリフ)があったとしても、それを言語化するのが難しい場合があります。なので、声の役者から欲しい芝居を引き出すために、音響監督が監督と声優の間に立って、それを言語化するわけです。「役者さんにどのようなディレクションをすれば、そのお芝居をアウトプットしてもらえるのか?」を考え、役者の言葉として伝える仕事というわけですね。まさに「橋渡し」と言えるでしょう。
そして、もちろんアフレコだけじゃなく、他の「音」にまつわる仕事も一手に引き受けるのが音響監督。音響効果さんや、劇伴作家さんなどへのオーダーをはじめ、その音をどこに、どのように使っていくのか司っている役職でもあります。責任もやり甲斐も、ものすごい。まさにアニメや吹き替え現場ならではのお仕事だと思いますし、私たち声優にとっても、音響監督はなくてはならない存在だと思っています。
—————―ご質問は以上になります。ありがとうございました。
梶さん:ありがとうございました。 熱心に話を聞いてくださり、嬉しかったです!
インタビューは、終始和やかでありつつも真剣な雰囲気で進みました。梶さんは、質問に対して時折深く考えながらお話されている様子が印象的でした。
初めてでとても緊張していた私たち学生インタビュアーの質問に対しても、優しく耳を傾けて、しっかりと質問の意図をくみ取ってくださり、梶さんならではの貴重なお話をお伺いすることが出来ました。
改めて、この度はインタビューの機会をいただき、ありがとうございました!
