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京都の7大学が得意分野を持ち寄るリレー講義「コンテンツパッケージ授業」、75名の受講生とともに今年度もスタート!
- 2016/10/5
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コンテンツ分野の教育・研究を推進する京都の7大学(京都学園大学、京都嵯峨芸術大学、京都市立芸術大学、京都大学、京都造形芸術大学、立命館大学、京都精華大学)が協力して、各大学の知見・特色を持ち寄り「リレー講義」形式で開講する「コンテンツパッケージ授業」。10月1日(土)、キャンパスプラザ京都にて第1回目の講義が行われました。
コンテンツパッケージ授業は、昨年度より「KYOTO CMEX(京都シーメックス) 」のクロスメディア分野の公式イベントとしても位置づけられており、KYOTO CMEXの目指す「コンテンツ産業の振興」、「人材の育成・交流」、「国際競争力の強化」を学術面から担う取り組みとして期待されています。
この授業は、「ジャパン・コンテンツの悠久と先端 〜京都で学ぶデザイン、アート、映画、マンガ、アニメ、ゲーム〜」という科目名で、公益財団法人大学コンソーシアム京都の「単位互換制度」利用科目として開講されています。受講対象は、コンソーシアムに加盟している約50の大学・短期大学に所属する学生で、今年度は75名の方が履修しています。この講義を修了した受講生には、所属大学での単位が認定されます(今年度の受講生募集は終了しています)。
第1回目の講義の担当は、立命館大学映像学部の細井浩一教授。京都でこの授業を開講する意味について、「京都は、美術、書画、文学を中心とする伝統的な日本文化の源流の地」であるとし、「例えば映画については、太秦において、日本で最初の本格的な劇映画(フィクション映画)が制作され、産業としての映画製作の発展につながった。また、ゲームについては、家庭用ビデオゲームを世界的な産業に発展させ、現在のデジタルゲームの隆盛を築いてきた原動力が、京都に本社を置く任天堂にあった。関西精機製作所(KASCO)のドライブゲームも、その後のさまざまな製品の先駆けとなった」と説明しました。
京都とマンガ・アニメとの関係についても、平安時代の『鳥獣戯画』や仏教説話画・「絵解き」などへと歴史を遡りながら、「それらが宗教の世界から出て、大衆の世界のものになり、子どもや女性も含めて皆が楽しめるものになった。長い歴史を経て、コンテンツの受け手(読み手)に非常に分厚い『漫画リテラシー』が培われ、そのリテラシーの高さこそが、日本のマンガ・アニメを他国とは違うレベルに押し上げた。リテラシーの高い『優秀な読み手』が、優秀なクリエイターを生んだ」と細井教授。アート・デザインと京都との関係については、「さまざまな意匠のエッセンスが『型』という形に凝縮し、型友禅など大量生産品として大衆が利用できるものが京都において生み出されたことが重要」と説明しました。
「コンテンツパッケージ授業」について、細井教授は「全国的にも珍しい取り組み」と紹介。その理由について、「一般的に、同じ地域にある大学間の関係は、受験生を奪い合う、いわばライバル関係であることも少なくない。本講義のように、各大学が協力して1つの講義を実施するというケースは大変珍しい」とし、また「本講義は、産学官が連携してオール京都体制で推進する『KYOTO CMEX』のイベントの一環にも位置づけられており、京都府・京都市・京都商工会議所が団結して『毎年、継続してほしい』という要請を受けて実現しているという点も特徴的」と話しました。「現時点では大学コンソーシアム京都の単位互換制度を利用している関係で、一般の方の受講が難しいため、将来的には公開講座としてこの授業を開講したい」と今後の課題についても語りました。
各大学がそれぞれの特色を生かした講義を実施することで、京都で発展してきた表現文化や映像文化について学び、理解を深めるだけでなく、それらの文化の展望について思索する力を養うことをもねらう「コンテンツパッケージ授業」。今年度は12月3日(土)までの全15回の講義。マンガ、アニ
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