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【公式イベント】株式会社Thirdverse 代表取締役CEO兼ファウンダー:國光宏尚様が語る「Web3の本質とメタバースの最先端」。第1回コンテンツクロスメディアセミナー開催報告

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KYOTO CMEXの公式イベント:「コンテンツクロスメディアセミナー」。2022年度の第1回目のセミナーを、2022年9月21日(水)にANAクラウンプラザホテル京都にて開催しました。講師にお迎えしたのは、株式会社gumiファウンダー、株式会社Thirdverse代表取締役CEO兼ファウンダー、株式会社フィナンシェ代表取締役CEO兼ファウンダー、gumi Cryptos Capital(以下gCC)のManaging Partnerを務める國光宏尚様です。今回のセミナーでは、「Web3の本質とメタバースの最先端」というテーマでご講演いただきました。

國光様は自己紹介の後、今回のお話の前提条件となるWebの歴史についてご説明されました。Webの歴史はWeb1、Web2、Web3という時代に分けられます。Web1の時代はパソコンを使ったWebサイト中心の時代、Web2の時代はスマートフォンを使ったソーシャルネットワークやクラウドサービスの時代、そしてWeb3は、VRやARの技術により空間すべてがディスプレイになる、仮想空間中心の時代です。現在はWeb2の時代が成熟期を迎え、VR技術の進歩によりWeb3へのパラダイムシフトが近づきつつある時期だと、國光様は位置づけられていらっしゃいます。

パラダイムシフトが近づきつつある時代は、新しいチャンスが訪れやすい時代です。たとえば今はGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)と呼ばれる4社が世界的な大手企業として知られています。しかしGAFAはWeb2時代に成長を遂げた会社であり、Web1時代から大手だったわけではありません。Web2が成熟期を迎えた今、GAFAは追われる側になっていて、Web3へのパラダイムシフトが起きればまた別の会社が急成長を遂げる可能性はあります。國光様は、ここに日本企業が食い込める可能性は十分あると考えていらっしゃるそうです。

次に國光様は、ご自身のVRやWeb3に対する支援・投資について説明されました。

VRの領域ではTokyo XR Startups株式会社では、医療系の企業からゲーム企業まで、幅広いジャンルの企業に対する支援や投資を実行。Web3の領域では、DAO(ダオ=分散型自律組織)、ブロックチェーン、NFT、トークンなどを活用したコンテンツを提供する企業への投資を行っているそうです。

たとえば株式会社フィナンシェでは、NFTやトークンを購入しコミュニティに参加することで出資できるクラウドファンディングを行っています。参加したプロジェクトに人気が出ればNFTやトークンの価値も上がります。プロジェクトの主催者も参加者もWinWinになる仕組みで、JリーグやBリーグなどのスポーツチームを中心に活用されているそうです。

また、SUPER SAPIENSS(スーパーサピエンス)というプロジェクトでは、ファンにトークンを購入してもらって資金を集め、クリエイターの尖った才能を活かせるような映像作品やコンテンツ作りをサポートされています。堤幸彦監督などの映像クリエイターもプロジェクトに参加していて、すでにウェブトゥーンなどの企画が進んでいるそうです。

このようなブロックチェーンやNFT、トークンを使った仕組みは新しいもので、まだまだ知識やノウハウが蓄積されていません。この課題を解決するために、國光様は一般社団法人日本ブロックチェーン協会(JBA)の活動を通じ、知識等のシェア、技術の普及・発展に努めていらっしゃるそうです。

次に國光様は、メタバースとWeb3の現状と未来予想について話をされました。

まずはメタバースについてのお話です。今まではリアルが主、バーチャルが従という関係でした。フィンテックを例に挙げるならば、キャッシュレス決済サービスは既存のクレジットカードのネットワークを活用したものでしかなかったのです。しかし暗号資産は違います。既存のネットワークを使わない、独自のバーチャルファーストな通貨です。このように、さまざまな分野でリアルとバーチャルの主従関係が逆転し、バーチャルが主、リアルが従になるのではないかというのが國光様の考えです。

近年は多くの人々がオンラインゲームなどのバーチャルな世界で、より長い時間を過ごすようになりました。さらに2020年に発売されたVRハード「Oculus Quest2」の売れ行きも良く、今年の末には世界で販売台数は2,000~3,000万台に達するだろうと予想されています。ソニーやAppleもVRハードの発売を予定していて、競争は激化していくでしょう。ソフト面を見ても、VRゲームでもミリオンセラーがすでに複数本ています。ハード・ソフト両面で、より多くの人がバーチャルな空間を楽しむ環境が整備されつつあります。

これらの状況を踏まえ、國光様は、より多くの人がより長い時間をバーチャル空間で過ごすようになり、バーチャル空間をより快適にするためにお金を使うようになるのではないかと考えています。今から20年後くらいには、バーチャルな世界のGDPはリアルな世界のそれを越えるのではないかという予想も示されました。

バーチャルの発展には、XRの発展が欠かせません。國光様はXRの発展には重要なステップが3つあると考えているそうです。次世代型ゲーム機としてのVR、タブレットやPCの代替としてのVR、そしてポストスマホとしてのARです。

次世代型ゲーム機としての発展は、今すでにおきつつあるといえるでしょう。世界で1億台以上売れたゲームハードは4機種あるそうですが、VRのハードの販売台数もあと2~3年後にはほぼ同数に達する可能性があると國光様は予想されています。

タブレットやPCとしての代替機としての発展は、ビジネスと教育の2つの面から考える必要があるでしょう。Meta(Facebook)は現在、VRハードを使ったメタバース会議に力を入れはじめています。やがてビジネス会議に、ZoomではなくVRを使う日がやってくると國光様は考えていらっしゃいます。教育面では、VRを活用すればより視覚的、直感的に内容を理解できるでしょう。子どもがVRを使うことについては疲れやすくなるなどの問題提起もされています。しかし國光様はご自身のお子さまを例に、それほど心配する必要はないと考えていらっしゃるそうです。

スマホの代替とはつまり、眼鏡型ARデバイスの開発です。ARデバイスの分野ではAppleとMetaが先行しています。しかしVRより高度な技術力が必要なため開発は難航していて、価格も高いという問題点があります。しかしこの問題も、3~4年のうちには手頃価格で性能もよいデバイスが出てくる可能性があると國光様は考えているそうです。

最後に國光様は、Web3について特にNFTに焦点を当てて説明をされました。

デジタルデータは容易にコピーできるため、近年の企業はデータそのものではなくサブスクリプションという形でサービスを提供しています。しかし、コピーができないNFTの登場により、データそのものにも価値が出て、売買できる時代を迎えつつあります。NFTを使ったデジタルアートの中には75億円で売買されたことなどいくつかの事例を交えながら、國光様はデジタルアートやファッション業界を中心にした盛り上がりを説明してくださいました。

さらにNFTがゲームの世界へも影響を及ぼしつつあることにも國光様は言及。プレイすると暗号資産が稼げるゲームなどもあることから、國光様はこれからゲームで稼ぐ人たちがどんどん生まれてくるのではないかとの予想を示されました。

そして國光様は、メタバースやWeb3が発展するベースとなるテクノロジーが整いつつある今、これからはそのコンテンツや楽しみ方をどう作れるかが重要になってくると指摘。コンテンツ制作において日本は一日の長があり、Web3へのパラダイムシフトに飛び込めば大きなチャンスをつかみ、価値を生み出せるのではないかという見通しを示し、講演を締めくくられました。そのあとは時間が許す限り質疑応答をしていただきました。國光様、ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

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