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【京まふ2025 取材レポート】若手クリエイターの個性が光る!京まふクリエイターブースの見どころを徹底解剖

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マンガ・アニメ関連の最新情報を手に入れられ、限定グッズや声優さんとの出合いを楽しむことができる「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)」。

これから世の中に新しい風を送り込む若手クリエイター発掘の場でもあることをご存じでしょうか?

こちらの記事では「京まふクリエイターブース」で京都芸術大学 芸術学部 キャラクターデザイン学科の石鍋大輔准教授に取材した内容をもとに、注目の若手クリエイター情報や作品の見どころなどをお届けします!

 

■京まふクリエイターズブースとは?

京都市におけるコンテンツ産業の振興を目指し、マンガ・アニメを活用した新たなビジネスの創出支援、クリエイターの育成支援・雇用機会の創出を目的として2012年にスタートした京まふ。京まふクリエイターズブースは、まさに京まふの象徴といえる存在ではないでしょうか?

京まふクリエイターズブースでは「京まふクリエイターズコンテスト U25」の受賞作品と、その作品へ込めた作者の想いと出合えます。

ちなみに「京まふクリエイターズコンテスト U25」とは、若手クリエイターの発掘・支援のため2024年から始まったコンテストで、最優秀賞受賞者には「2026年京まふメインビジュアル制作優先交渉権」(※2026年の開催は現時点では確定しておりません)が贈られます(コンテストの紹介記事はこちら)。


2024年度のコンテスト最優秀賞は桃奈さくらさん(KYOTO CMEXで独占インタビューしています(記事はこちら

こちらの京まふクリエイターズブースの展示をはじめ準備を担当したのは、京都芸術大学 芸術学部キャラクターデザイン学科の学生さんたち。

テーマが小説なので、受賞作品とその想いは本のようなイメージで展示してはというアイデアも学生さんたちによるものなのだとか。

受賞者だけでなく運営をサポートする側にも若手が入り、京都の若手のさまざまな想いが詰まったブースとなっていました。

当日はクリエイター支援を呼びかけるクラウドファンディングも呼びかけられ、リターン品として受け取れる限定アイテムの展示もされていました(クラウドファンディングは2025年9月30日(火)23:00にて終了)。

 

■「京まふクリエイターズコンテスト2025 U25~架空小説大賞~」の最優秀受賞作品は?

2025年度のクリエイターズコンテストは「京都を題材とした架空の小説タイトルから連想するイラストを描いてください」というテーマのもと、作品が募られました。その架空の小説タイトルというのがこちらです!

「着物と珈琲と、君の声」
「好き、抹茶3杯分」
「鴨川のほとりで拾った約束」
「哲学の道で恋を謡う」
「四条の人波で彼を探して」
「京都弁の彼女の真意がわからない」
「おてまえっ!」
「キミとの距離は鳥居千本」
「最強の陰陽師になったのに彼女ができません」

「クリエイターの個性が輝く、妄想が掻き立てられるような面白いタイトルは何だろう?」と学生さんたちが議論を重ね考えたのだそう。そのタイトルと共鳴するような魅力的な作品が集結しました!

その中で見事、最優秀賞に選ばれたのが、こちらの作品。

芽護こうせい作『キミとの距離は鳥居千本』

「キミとの距離は鳥居千本」をテーマに描かれた作品は幻想的なものが多い中、芽護こうせいさんの作品は群を抜く美しさ。

そして四方に寺院が建てられ、方除けが信仰される京都では“結界”が人々の暮らしの身近にあり、その京都ならではの歴史や文化が1枚の絵に表現されているという点も見どころで、作り込まれた作品であることに驚かされます。

 

「京まふクリエイターズコンテスト2025 U25~架空小説大賞~」の特徴は、同じテーマでもクリエイターによって作品の雰囲気がガラリと変わるところ。

審査員賞を受賞した蝋色ろろさんの作品と、Pixiv賞を受賞したそうだぢもりおさんの作品はどちらも「四条の人波で彼を探して」ですが…同じテーマで描いたとは思えないほど異なる世界観の作品が誕生しました。


写真(上)蝋色ろろ作『四条の人波で彼を探して』、写真(下)そうだぢもりお作『四条の人波で彼を探して』

審査員賞を受賞した亜龍さんも、最優秀賞の芽護こうせいさんと同じテーマで描いています。

同じテーマを選んでもクリエイターによって全く異なる世界観が生まれるこちらのコンテスト…さまざまな作品を見比べてみると、クリエイターの個性や魅力をより深く知ることができるかもしれません。


亜龍作『キミとの距離は鳥居千本』

 

■京まふクリエイターズブースが描く未来とは?

ここまでクリエイターズコンテストの見どころについて教えてくださった石鍋准教授に、クリエイターズブースやコンテストに携わる若手、そして京都のコンテンツ業界が目指す未来についてお話を伺いました。

マンガやアニメといったコンテンツ産業は今まで関東に集中してきました。最近では京都にスタジオを作るという会社も増えてきましたが、まだまだ道半ばです。

京都には美術大学や芸術大学が多く、クリエイターを目指す若手も多いです。良い作品を作ろうと思うと仕事と向き合う時間が増えるので、“激務”という言葉が使われることもありますが、働く場所が学生時代を過ごした京都という地であればどこか安心しますよね…。

加えて京都は自然豊かで、街のいたるところで歴史に触れることができ、アイデアや発想力が求められるコンテンツ産業の土壌によく合う地だと思います。もっと京都でコンテンツ産業が盛んになるよう京まふやクリエイターズコンテストの力を借りながら、尽力したいと思っています。

最優秀賞を受賞された、芽護こうせいさんの『キミとの距離は鳥居千本』も“京都”のコンテストだからこそ生まれた作品に感じました。

これからも京都という地で素晴らしい作品が花開くのが楽しみです!

「京まふクリエイターズコンテスト2025 U25~架空小説大賞~」は若手クリエイターの作品を、ネットで気軽にチェックできるのも醍醐味。

公式サイトではすべての受賞作を見ることができるので、好きなクリエイターを探すのもよし!未来に第一線を走るであろうクリエイターを誰よりも早くキャッチするのもよし!推しのクリエイターを見つけてみては。

 

【京まふ2025(京都国際マンガ・アニメフェア2025)】

2025年9月20日(土)21日(日)の2日間にわたり、みやこめっせ・ロームシアター京都にて開催された「京まふ2025(京都国際マンガ・アニメフェア2025)」。日本最大級のマンガ・アニメ見本市で、作品の世界観に没入できるブース展示や、声優さんの生トークを聴けるステージ、オリジナルグッズ・フードの販売などが行われた。

京まふ公式サイトはこちら

クリエイターズコンテスト詳細https://www.pixiv.net/contest/2025kyomahuu25
クラウドファンディング詳細https://readyfor.jp/projects/kyomaf2025

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ユリライター

投稿者プロフィール

子育て中のフリーライター。
グルメの記事や、子育て関連記事なども書いています。毎日がちょっと楽しくなるような、ほっこり情報をお届けします。

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