
京都市営地下鉄を舞台に展開されてきたコンテンツ「地下鉄に乗るっ」。太秦萌、松賀咲、小野ミサ――3人の名前を見ていると、京都の地下鉄駅や街の風景を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
今回は、KYOTO CMEXによる自主取材企画として、キャラクター名から連想される駅を実際に巡ってみます。訪れるのは、太秦天神川駅、松ヶ崎駅、小野駅の3駅。この記事では、松ヶ崎駅と小野駅編をお届けします。
※本記事は公式設定を紹介するものではなく、キャラクター名から連想される駅を巡る、KYOTO CMEXによる自主取材企画です。「もしこの街にキャラクターたちがいたら」と想像しながら、京都の街歩きを楽しむ記事としてお読みいただければ幸いです。
掲載情報は取材時点(2026年7月1日)のものです。内容が変更されている場合がありますので、お出かけの際は必ず最新情報をご確認ください。
「地下鉄に乗るっ」のご紹介

Kyoto Municipal Transportation Bureau 2013-2026
「地下鉄に乗るっ」を合言葉に、地下鉄・市バス応援キャラクター「太秦萌」、「松賀咲」、「小野ミサ」の仲良しの幼なじみ3人と、萌の姉「太秦麗」、ミサの兄「小野陵」、「十条タケル」らが、京都市営地下鉄をPRするコンテンツです。
2010年に設置された京都市の「若手職員増客チーム」が、太秦萌・松賀咲・小野ミサの3人を考案しました。2013年に地下鉄利用促進ポスターに萌たちを採用するにあたり、GK京都とイラストレーターの賀茂川さんの手により、キャラクターデザインがリファインされました。それ以降、地下鉄利用促進プロジェクト「地下鉄に乗るっ」として、様々な広報媒体に展開しています。
京都市交通局「京都市営地下鉄利用促進プロジェクト「地下鉄に乗るっ」」
2017年には短編アニメ化

Kyoto Municipal Transportation Bureau 2013-2026+Animation Produced by魚雷映蔵
2016年にはクラウドファンディングによって資金が募られ、1,000万円を超える支援を受け、念願の短編アニメ化が決定。当時のクラウドファンディングのWebサイトが残っています。
このときのイニシアチブを執ったのが、「地下鉄に乗るっ」のアニメCMを制作したアニメ制作会社・株式会社魚雷映蔵のプロデューサーの佐野リヨウタさん。短編アニメは2017年に完成し、同年末に京都シネマで劇場公開。その後、2018年には京都市交通局の公式YouTubeでも見られるようになりました。
アニメ内では京都市内の学校に通う3人の高校生たちの日常を中心に、地下鉄を使って通学する様子が描かれています。

Kyoto Municipal Transportation Bureau 2013-2026+Animation Produced by魚雷映蔵
太秦萌(うずまさもえ) 画像中
京都市内の高校に地下鉄を使って通う高校2年生。父親の影響で地下鉄になんとなく愛着がわいている。天然な部分もあるが、明るくみんなから愛される女の子。頑張ってる人を見ると応援しちゃうムードメーカー。趣味はカメラ。エスカレーターは使わない派です。
松賀咲(まつがさき) 画像左
京都市内の高校に地下鉄を使って通う高校2年生。太秦萌の幼なじみで、陸上部に所属し中長距離に挑戦している。活発でしんどくても頑張る性格。他校との合同練習のときには地下鉄一日券を使いこなす。トレーニングの一環で階段を上ることを心掛けている。
小野ミサ(おのみさ) 画像右
京都市内の高校に地下鉄を使って通う高校2年生。太秦萌の幼なじみで、あるアニメの影響で軽音部に所属しギターを担当。二人兄妹の妹で、音楽と植物が好きなちょっとクールな女の子。育ててる植物は這苔で作った苔玉。運動は苦手なため、ついついエスカレーターを使っちゃう派です。
松ヶ崎駅に行くっ

駅データ:京都市左京区 駅番号K02 1日あたりの平均乗降人員:10,468人(令和6年度)出典:京都市交通事業白書
改札口は1カ所、出口は東西に1つずつあります。駅周辺は、閑静な住宅街が広がるエリアです。しかし、付近には京都工芸繊維大学や京都ノートルダム女子大学、ノートルダム学院小学校などがあり、朝夕は学生や子供たちでにぎわいます。
すぐ北には山がそびえ、この山を隔てると岩倉と呼ばれる地域になります。岩倉に抜けるための狐坂や宝ヶ池トンネルの入り口があるなど、京都市北部の自動車交通の要衝でもあります。

駅の出入り口の目の前を通る北山通から一筋二筋入ると、すぐに静かな住宅街の雰囲気がやってきます。付近にはコンビニやスーパーがあり、観光地というよりも、日々の生活が息づく街という印象です。地下鉄駅の近くに大学があり、少し歩けば山が見え、住宅街の中には昔ながらの道も残っており、ここで暮らす人々の日常の風景を垣間見ることができます。
五山の送り火「妙」を望むっ

早速駅から出てみると、やはり初めに目に入ってくるのは大きな「妙」の字ではないでしょうか。これは毎年8月16日、お盆の終わりを告げる「五山の送り火」のひとつ、「妙」の火床です。
京都の人は「大文字」とまとめて呼ぶことが多いですが、「大文字」、「左大文字」、「妙法」、「舟形」、そして「鳥居形」の5つがあります。「妙」とセットの「法」の火床は、松ヶ崎駅から少し東側に歩いたところにあります。
カメラの望遠レンズ越しに見るのとは違って、山のふもとから肉眼で見上げると、かなりの迫力があります。京都の夏は祇園祭に始まり、大文字で先祖を送って終わります。
宝ヶ池公園を歩くっ

狐坂を登っていくか、次の国際会館駅まで足を伸ばすと、宝ヶ池公園と呼ばれる広い公園にたどり着きます。ここは京都市民の憩いの場所で、宝ヶ池という池を中心に、緑豊かな自然が広がります。
池の周囲には散策路が整備されており、犬の散歩をする人、ベンチで休む人、貸しボートで池を遊覧する人など、さまざまな人の姿が見られます。この日は台風が来ていたので誰もいませんでしたが、休みの日はスポーツ少年少女で、とても活気が溢れる場所です。
観光名所として大きく取り上げられる場所ではないかもしれませんが、借景には国立京都国際会館のモダンな建築を望み、日常の延長にある大切な場所です。
小野駅に行くっ

駅データ:京都市山科区 駅番号T04 1日あたりの平均乗降人員:7,010人(令和6年度)出典:京都市交通事業白書
松ヶ崎駅同様、改札口1カ所に出口は南北に2つの駅です。小野駅周辺は、京都市の郊外部分を構成する地域です。目の前には外環状線と呼ばれる道路が通り、京都市外縁部をぐるっと回って山科から桂の方面まで、様々な地域と繋がっている場所です。

付近には名神高速道路の高架があり、京都東のインターチェンジも近いため、常に車が行き交っています。「外環小野」の道路標識もあり、ロードサイドの店舗が立ち並ぶ中に、大型トラックやダンプカーが忙しそうに走っています。
烏丸御池でアニメの景色を追体験するっ

烏丸線沿線から小野駅へ向かう場合、烏丸御池駅で東西線に乗り換えて行きます。道中でぜひ注目してほしいのが、烏丸御池駅にある、アニメ「地下鉄に乗るっ」で描かれる景色です。
太秦萌、小野ミサ、松賀咲の3人が揃っていたシーンや、小野ミサが音楽を聴いていた東西線のホームなど、アニメの中で見ることのできた景色を、実際に烏丸御池駅で体験することができます。烏丸線方面から小野駅へ向かうときは、乗り換えを急がずにぜひ周りの景色にも注目してみてはいかがでしょうか。
電車の写真が撮りにくい東西線

東西線の全駅のホームはフルスクリーンタイプのホームドアに囲われているため、電車の車両の写真が非常に撮りにくいことでも有名です。
また、東西線は京阪京津線が(御陵駅から太秦天神川駅まで)片乗り入れしています。。そのため、烏丸御池駅から小野駅へ向かう場合、京津線の車両(4両編成)の「びわ湖浜大津行き」に乗ってしまうと、小野駅へ向かわないため、注意が必要です。
他にも、東西線は発車メロディが設定されており、上下線ともに別のものが鳴ります。京都らしさを感じられるメロディなので、こちらもぜひ聞いてみてください。
小野駅周辺の名刹を巡るっ

小野駅付近には、隨心院と勧修寺という、二つのお寺があります。それぞれ歴史のあるお寺で、京都観光にぴったりです。京都市中心部の観光地と比べて比較的落ち着いて巡りやすく、ゆっくり観光を楽しみたい方にもおすすめです。
まず、隨心院は、小野小町ゆかりの寺として知られています。真言宗のお寺で、境内には落ち着いた空気が流れていました。街道沿いの賑やかさから少し離れるだけで、静かに歴史を感じられる場所です。
隨心院ホームページ:https://www.zuishinin.or.jp/

一方の勧修寺も、庭園や池の風景が美しい寺院として知られています。こちらも真言宗のお寺で、密教らしい荘厳な雰囲気を感じられる場所です。中心部の有名観光地と比べると比較的ゆったりと巡りやすく、静かな時間を過ごしたい人にはぴったりです。
小野駅周辺は、交通量の多い外環状線沿いの風景と、歴史ある寺院の静けさが隣り合っているのが印象的です。地下鉄の駅を出て少し歩くだけで、日常の街並みと古都らしい風景の両方に出会える場所でした。
お出かけには「地下鉄・バス1日券」が便利です

「地下鉄・バス1日券」を購入すると、京都市営地下鉄・市営バス全線、京都バス(一部路線を除く)、京阪バス(一部路線を除く)、JRバス(一部路線を除く)が1日乗り放題になります。
京都市内のほぼ全域をこの1枚の乗車券で回れます。地下鉄とバスを上手に組み合わせて移動することで、時間短縮ができ、効率よく移動できます。京都市内の50か所以上の施設で割引等の優待が受けられます。観光にもお出かけにも大変便利でお得な乗車券です。
発売金額は大人1,100円。京都市営地下鉄の初乗り運賃は220円、市バスの均一運賃は230円なので、1日の間に地下鉄・バスをたくさん乗り降りする場合は、お得になります。地下鉄だけ乗りたい方には、800円で買える「地下鉄1日券」もあります。
まとめ

今回は、「地下鉄に乗るっ」のキャラクター名から連想される駅として、松ヶ崎駅と小野駅を巡りました。所要時間は、松ヶ崎~国際会館エリアの散歩に1~2時間程度、小野エリアの散策は、少し歩きますが2~3時間ほど見積もれば安心です。
キャラクターが実際にこの街で暮らしているというわけではありません。しかし、名前から連想される駅で降り、その周辺を歩いてみると、「もしこの街にキャラクターたちがいたら」と想像したくなる瞬間があります。
次回は、太秦天神川駅周辺を巡ります。地下鉄と嵐電、市バスが交わる交通の要所であり、映画や歴史の気配も感じられる太秦エリア。松ヶ崎や小野とはまた違った京都の表情に出会えそうです。
京都市営地下鉄利用促進プロジェクト「地下鉄に乗るっ」

Kyoto Municipal Transportation Bureau 2013-2026
「地下鉄に乗るっ」を合言葉に、地下鉄・市バス応援キャラクター「太秦萌」、「松賀咲」、「小野ミサ」の仲良しの幼なじみ3人と、萌の姉「太秦麗」、ミサの兄「小野陵」、「十条タケル」らが、京都市営地下鉄をPRするコンテンツです。


