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【第10回京都ヒストリカ国際映画祭】『折鶴お千』デジタルリマスター版、京都映画の三巨匠<内田吐夢・溝口健二・伊藤大輔>によるサイレント映画7作品を活弁つきで上映!【ヒストリカ10th記念プログラム】
2018年10月27日(土)~11月4日(日)に開催される、歴史映画の祭典「第10回京都ヒストリカ国際映画祭」。記念すべき10周年を迎えた本年度は【ヒストリカ10th記念プログラム】と題して、サイレント映画の傑作たちが上映されます。プログラムは『折鶴お千』(監督:溝口健二)デジタルリマスター版のほか、京都映画の三巨匠と呼ばれる<内田吐夢・溝口健二・伊藤大輔>によるサイレント映画の活弁つき上映が企画されています。この記事では【ヒストリカ10th記念プログラム】で上映される8作品をご紹介いたします。
『折鶴お千』Orizuru Osen
あらすじ
溝口健二監督の明治情緒モノ。原作は泉鏡花の「売色鴨南蛮」。やくざな男に囲われ、美人局や足抜け、詐欺の片棒を担がされている女、学問を志す少年に希望をみた彼女は体を売ってまでして彼を援助する。鶴のように高く飛び、出世してほしいという願いの折鶴を残して女は連れられてゆく、彼女を待っていたのは監獄と業病であった。溝口監督はサディスティックなまでの描写を折り込みながら、女の哀切が画面から滲み出るような暗く湿ったトーンで全体をまとめ上げ、踏みにじられるままの女を残酷なまでストレートに描いた。2018年度京都府デジタルリマスター人材育成事業でデジタル復元。
上映日時 | 11月3日(土)13:30 ~ 【8日目】 |
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監 督 | 溝口健二 |
出 演 | 夏川大二郎、山田五十鈴、芳沢一郎 |
制作国 | 日本 |
制作年 | 1935 |
時 間 | 86分 |
言 語 | 日本語 |
字 幕 | 英語 |
配 給 | 松竹 |
『汗』Kigeki: Ase
あらすじ
1920年代後半〜30年代前半の映画界は「傾向映画」と呼ばれる左翼的傾向を盛り込んだ映画に席巻される。“トム・コメディ”と称されるシニカルで風刺の効いた喜劇で評価の高かった内田吐夢監督がそんな風潮の中で放った快作。持ち前のスピード感と小気味よいアクション、またアイロニーとユーモアを「傾向映画」に注入し“トム・コメディ”にまとめあげた。
上映日時 | 11月4日(日)11:00 ~ 【9日目】 |
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監 督 | 内田吐夢 |
出 演 | 島耕二、滝花久子、吉井康、土井平太郎 |
制作国 | 日本 |
制作年 | 1930 |
時 間 | 67分 |
言 語 | サイレント |
フィルム提供 | 国立映画アーカイブ |
『警察官』The Police Officer
あらすじ
1932年に実際に起こった「大森ギャング事件」描いた竹田敏彦の同名戯曲が原作。内務省・警視庁全面協力で製作された国策的映画ではあるが、内田監督は探偵活劇的な要素も加えながら公僕としての警察官の使命と人間的な苦悩を描く。
上映日時 | 11月3日(土)17:00 ~ 【8日目】 |
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監 督 | 内田吐夢 |
出 演 | 中野英治、小杉勇、松本泰輔、生方一平 |
制作国 | 日本 |
制作年 | 1933 |
時 間 | 121分 |
言 語 | サイレント |
フィルム提供 | 国立映画アーカイブ |
『ふるさとの歌』Furusato no uta
あらすじ
溝口健二監督の現存する最古の作品。文部省の委託を受けて日活教育部(京都)が製作。勉学優秀であったが貧しさゆえ都会に出て学ぶことができなかった青年。都会から田舎に戻った学生達に劣等感を感じるが、彼らの能天気で軽薄な姿をみて、自らの引け目を恥じ、田舎での生活の美しさに気づき、農に生きる誇りをとりもどす。
上映日時 | 11月4日(日)17:00 ~ 【9日目】 |
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監 督 | 溝口健二 |
出 演 | 木藤茂、高木枡二郎、伊藤寿栄子、辻峯子 |
制作国 | 日本 |
制作年 | 1925 |
時 間 | 50分 |
言 語 | サイレント |
フィルム提供 | 国立映画アーカイブ |
『瀧の白糸』Taki no shiraito
あらすじ
“監督になる前からやりたかった”という泉鏡花全集の「義血侠血」の映画化。主演の入江たか子は溝口監督の下、それまでの上品なモダンガール役から一転して無心で苦学生の出世を願う水芸師役に挑み、明治女の内に秘めた情念をコケティッシュなまでのルックスで熱演。溝口監督無声期の記念碑的作品といわれる本作、鋭角的なキャメラアングル、点在するきわどいフラッシュバックと後期溝口作品とはまた違った映像表現も見所である。
上映日時 | 11月3日(土)11:00 ~ 【8日目】 |
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監 督 | 溝口健二 |
出 演 | 入江たか子、岡田時彦、菅井一郎、見明凡太郎 |
制作国 | 日本 |
制作年 | 1933 |
時 間 | 105分 |
言 語 | サイレント |
フィルム提供 | 国立映画アーカイブ |
『幕末剣史 長恨』Chōkon
あらすじ
伊藤大輔の日活入社第一作であり、また大河内傳次郎と初めてコンビを組んだ記念すべき作品。一人の娘に思いを寄せる勤王志士の兄弟。残されているのは乱闘場面を中心にした最終巻で、新選組の包囲から弟と娘を逃がし斬り死にしていく主人公と、逃れていく二人のカット・バックの激しさと巧みさに、伊藤映画の片鱗がうかがわれる。上映するのはデジタル復元で白黒プリントを作成した上で、無声映画時代の手法で染色したもの。
上映日時 | 11月3日(土)13:30 ~ 【8日目】 |
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監 督 | 伊藤大輔 |
出 演 | 大河内伝次郎、久米譲、尾上卯太五郎 |
制作国 | 日本 |
制作年 | 1926 |
時 間 | 15分 |
言 語 | サイレント |
フィルム提供 | 国立映画アーカイブ |
『忠次旅日記』Chuji Tabinikki
あらすじ
本作当時、監督の伊藤大輔、主演の大河内伝次郎ともに29歳。それまで尾上松之助や沢田正二郎が“義人”として演じた忠次は、伊藤監督により“敗残の無頼漢”として、欲も悩みもある一人の男として再定義され、新しい時代劇として京都・大将軍の地から全国の若者へ発信された。サイレント時代劇の金字塔と称される作品。
上映日時 | 11月4日(日)13:30 ~ 【9日目】 |
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監 督 | 伊藤大輔 |
出 演 | 大河内伝次郎、伏見直江、中村英雄 |
制作国 | 日本 |
制作年 | 1927 |
時 間 | 111分 |
言 語 | サイレント |
フィルム提供 | 国立映画アーカイブ |
『斬人斬馬剣』Zanjin zanbaken
あらすじ
伊藤大輔が構想していた「幕末五剣録」の第二部。城主と悪代官の締め付けに苦しむ農民達が浪人者とふれ合い、共に叛乱を起こす傾向映画的時代劇。“普通作品の20倍の予算をかけた”という伝説が残るが、現存する部分はアクションが中心。敵味方が入り交じる騎馬の殺陣、そして農民を助けるために馬で駆けつけるシーンのスピード感は圧巻。
上映日時 | 11月3日(土)13:30 ~ 【8日目】 |
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監 督 | 伊藤大輔 |
出 演 | 月形龍之介、金子弘、天野刃一 |
制作国 | 日本 |
制作年 | 1929 |
時 間 | 26分 |
言 語 | サイレント |
フィルム提供 | 国立映画アーカイブ |
「第10回京都ヒストリカ国際映画祭」開催概要
名 称 | 第10回京都ヒストリカ国際映画祭 |
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期 間 | 2018年10月27日(土)~11月4日(日) 10月26日(金)前夜祭 |
上映会場 | 京都文化博物館 |
上映作品 |
【ヒストリカ・スペシャル】 『恋や恋なすな恋』(日本|1962)4K デジタルリマスター版 『バーフバリ 伝説誕生<完全版>』(インド|2015)★前夜祭 『バーフバリ 王の凱旋<完全版>』(インド|2017)★前夜祭 |
【ヒストリカ・ワールド】 『欲望にさそわれて』(フランス|2018)★日本初上映 『乙女たちの秘めごと』(フランス・ベルギー|2017)★日本初上映 『旅芸人』(ハンガリー|2017) ★日本初上映 『アイスマン』(ドイツ、イタリア、オーストリア|2017)★日本初上映 『ノベンバー』(エストニア・オランダ・ポーランド|2017)★日本初上映 |
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【ヒストリカ・フォーカス】 『妖刀物語・花の吉原百人斬り』(日本|1960)★英字幕付き 『ひばり・チエミの弥次喜多道中』(日本|1962)★英字幕付き 『白馬城の花嫁』(日本|1961)★英字幕付き 『殿さま弥次喜多』(日本|1960)★英字幕付き |
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【ヒストリカ・ディケイド】 『チョン・ウチ 時空道士』(韓国|2009)★第2回上映作品 『黄山ヶ原』(韓国|2003)★第3回上映作品 『アイアンクラッド』(イギリス、アメリカ、ドイツ|2011)★第 4 回上映作品 『ソード・アーチャー 瞬殺の射法』(中国|2012)★第 5 回上映作品 『黄金』(ドイツ|2013)★第 6 回上映作品 『彷徨える河』(コロンビア、ベネズエラ、アルゼンチン|2015 )★第 7 回上映作品 |
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【ヒストリカ 10 周年記念プログラム①】 『折鶴お千』(日本|1935)★デジタルリマスター版 |
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【ヒストリカ 10 周年記念プログラム②】 『瀧の白糸』(日本|1933) 『斬人斬馬剣』(日本|1929) 『幕末剣史 長恨』(日本|1926) 『警察官』(日本|1933) 『汗』(日本|1930) 『忠次旅日記』(日本|1927) 『ふるさとの歌』(日本|1925) ★無声映画全7本、活弁付上映 |
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【ヴェネチア国際映画祭提携企画】 『Beautiful things』(イタリア|2017)★日本初上映 『Chromatica』(イタリア|2017)★日本初上映・VR |
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【連携企画① 京都フィルムメーカーズラボ】 『十年 Ten Years Japan』(日本|2018)★日本初上映 |
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【連携企画② KYOTO V-REX 実行委員会】 連携イベント「HISTORICA×VR」開催 |
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ゲスト ※一部 |
【ゲスト・出演】 中村扇雀[歌舞伎俳優] |
チケット |
前売券販売開始日 2018年10月6日(土)※詳細は順次公式HPにて発表いたします。 |
公式ホームページ | http://historica-kyoto.com/ |
主 催 | 京都ヒストリカ国際映画祭実行委員会 |
共 催 | KYOTO CMEX 実行委員会 |
協 賛 | 株式会社テスパック/三井ガーデンホテル京都四条/TSUKUMO |
協 力 | 京都クロスメディア推進戦略拠点/ヴェネチア国際映画祭/イタリア文化会館 – 大阪/国際交流基金京都支部/国立映画アーカイブ/KYOTO V-REX 実行委員会/出町座 |
後 援 | 一般社団法人日本映画製作者連盟/一般社団法人外国映画輸入配給協会/ 一般社団法人日本映画テレビ技術協会 |
助 成 | 芸術文化振興基金 |
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