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作者の脳内を覗き見…!?「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット展」をレポート!初期プロットも見られる【京都国際マンガミュージアム】

「20XX年、猫に触れた人間を猫に変えてしまうウィルスにより、全世界でニャンデミックが発生。人々は猫にモフられ、次々と猫になっていく…」そんな斬新な設定の元、ストーリーが展開する『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』。

2021年5月に単行本1巻が発売、2025年7月にはTVアニメ放送がスタートし、日本のみならず世界で人気を集める作品となっています。

話の面白さや登場する猫の可愛さはもちろん、「猫はどうして水を嫌がるのか」や「猫が小さな穴を通り抜けられるのはなぜ」といった猫の生態について丁寧に解説されているのも魅力ではないでしょうか。

『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』の作品のスゴさを再発見できる特別企画展「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット展」が京都国際マンガミュージアムで開催されています。

こちらの記事では学芸室員の應矢さんから教えてもらった企画展の見どころに加え、マンガ・アニメがより面白くなる注目ポイントを紹介します。

 

「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット展」の魅力とは?

「猫がくる前に会場に入って!」と訴えかけるクナギとカオル、そして数えきれない猫たちが出迎える企画展。

マンガのコマの中に入ったような…猫が迫ってくる没入感を味わえるフォトスポットからスタートします。

マンガの原画やアニメ資料など総展示数は、約150点!

マンガの原画とあわせて作者のプロットを展示する「逃げろ!可愛い猫が来た!」からはじまり、「仲間を増やし、チームで抗え!」「砦での攻防、最大のピンチ!」、アフレコ台本といったアニメ関連資料展示、本展のために撮られたオリジナル映像の上映と、見ごたえある内容となっています。

 

ホークマンとメカルーツの想いに触れる。作品完成までの道のり

『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』は、ホークマン先生(原作担当)とメカルーツ先生(作画担当)の2人が役割分担をしながら手掛ける作品。

その制作過程を見られるのが、第一章「逃げろ!可愛い猫が来た!」です。

デジタル出力した原画の下にはホークマン先生、メカルーツ先生がそれぞれ描いたラフも展示されています。

 

ホークマン先生は大﨑崇人という名前でマンガ家としても活躍されており、他の作品では原作・作画の両方に携わっています。

会場に訪れた際には、2人がどのようにバトンをつないでいくのか辿ってみるのも面白いかもしれません。

原画のほか『原作のホークマン先生と作画のメカルーツ先生に様々な質問をしてみました。』というコーナーもあり、「原作としてどのようなシナリオを渡す?」や「お二人の出会いは?」など、二人の関係性や作者の心の内を知ることができます。

中には「ネタが1話で尽きてしまったので毎回頭を抱えています」というホークマン先生の言葉もあり、原作者ならではの苦労が伺えます。

そして会場には初期プロットも公開されており…もともとのタイトルは「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット」ではなかったことが明らかに。

他にもメカルーツ先生による初期デザインが展示されており、クナギやカオルといったキャラクターたちがどのような紆余曲折を経てデザインされていったのかも辿ることができます。

お二人の脳内を、ぜひ会場でチェックしてみてください!

 

可愛く面白いだけじゃない…!物語の奥深さにも注目

物語の奥深さに触れられるのが、第二章「仲間を増やし、チームで抗え!」と第三章「砦での攻防、最大のピンチ!」。

第二章では、パニックをテーマに据えたジャンルならではの危機”食料調達”の原画を中心に展示しています。

主人公以外にもカメラを向けることで謎が深まり、謎が謎を呼ぶ展開に…引き込まれます。

第三章で展示されているのは、ヴェンデルシュタイン編。

ニャンデミックの最大の危機に一人の人間が立ち上がるのですが…心が震えるラストが待ち受けていて。

単行本として発売済のエピソードですが、作者の想いを知った後に大画面で読むと…ストーリーの深さに気付くことができるかも。

マンガやアニメについて研究を続ける應矢さんは、人々が求める作品の変化を感じていると語ります。

「最近は第1話で世界観が完成し、読者を引き込む満足感の高いマンガが多い。それはなぜかというと“タイパ”が重視される現代、1話だけ読んで面白いかどうか判断し、2話以降を読むか決める人が増えていると考えています。『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』も、第一話を読むだけで世界観を理解でき、今後どのように展開していくのかすごく気になる作品。パニック映画のセオリー通りではありますが、それを猫で描くというユニークさはこの二人にしかできない発想です」

原画を眺めストーリーを辿りながら、多くの人を惹きつける作品となった理由を分析してみるのも通な楽しみ方かもしれません。

 

声にも注目…!? TVアニメ『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』のスゴさ

2025年7月からテレビ放送がスタートしたアニメ『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』に関連する資料も集結!

実際に声優さんがアフレコをする際に使ったものと同じ台本や、細やかなキャラクター設定などが展示されており、とにかく豪華。ファンにはたまりません…!

その先にはアニメを手掛けた、三池崇史総監督・神谷智大監督による対談や、『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』のアニメ第1話が英語字幕付きで上映されています。

収録場所は猫カフェということで、お二人が猫じゃらしを片手に目を細めるシーンも…!?

ちなみに三池総監督は「クローズZERO」や「悪の教典」を手掛けた映画監督で、本作品では総監督のほかに音楽監督も務められたのだそう。

今作は、TVアニメでありながら映画らしさを感じられる部分がたくさんあるのも魅力です。

さらに應矢さんから、監督をはじめ制作陣のこだわりを感じられるエピソードが…!

「TVアニメでは猫の声が注目ポイントで、人間が猫の真似をしたのではなく、実際に猫が声優を務めている」のだとか。

最終話ではエキストニャン(エキストラ猫)として、アニメ公式SNSで一般募集した猫の泣き声も使われているそうです。

TVアニメを見る際には、猫の声をしっかり聴いてみて…!

ここまで解説してくださった應矢さんに、こちらの企画展、そして作品への想いを伺いました。

「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット展は、アニメ化が決まったタイミングで原作マンガ『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』を出版するマッグガーデンにオファーをし、全国に先駆けて京都で開催することができた思い入れの強い企画展です。この作品の魅力は語り尽くせませんが… 猫に手をあげられない“猫大好き人類”をシリアスに、コミカルに描くという設定の斬新さは一つでしょう。猫好きの方たちなら、このマンガの登場人物の行動を称賛するのでは?ぜひ僕のような“猫大好き人類”に読んでほしいです」

5万冊のマンガが常に閲覧可能な京都国際マンガミュージアム。

猫にまつわる他の作品と読み比べてみるのも、面白いかもしれません。

最後に『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット展』にまつわるグッズ・グルメ情報をお届け。

京都国際マンガミュージアムの1Fには、ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット展のためだけに作られた限定グッズが販売されています。

限定グッズはTシャツ、ポストカード、クリアファイル。


ニャイリビ展/ニャンデミッククリアファイル550円

クリアファイルは表は猫、裏返すと猫になる前の人物が描かれているというニャンとも遊び心のある文具。

裏側はどうなっているのか…ぜひ現物を手に取ってご確認ください。

また前田珈琲京都国際マンガミュージアム店では「メゴコロ・ネコメのフレンチトースト」や「濃い味チーズねこまんま」など、作品に登場した料理を販売。ファン必食です!

 

原作マンガ・TVアニメ両作の奥深さに触れられる本企画展。

数えきれないほどの原画や資料を見られたのはもちろんですが、ホークマン先生とメカルーツ先生がどのような想いで作品作りに取り組んでいるのか、どのような苦悩があったのか…制作過程を垣間見ることができたのが印象的でした。

この記事で紹介できたのはほんの一部で、他にも「あなたが猫にニャッたら、どんな猫になるかニャン?」というテーマで自分と似た猫を紹介してもらえる特別展示や、ホークマン先生とメカルーツ先生が選んだ名場面集など、見どころがたっぷり。

『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット展』は、2026年4月7日(火)まで開催されています。

 

【ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット展】

©ホークマン・メカルーツ/マッグガーデン/ニャイリビ製作委員会

開催日程:2025年12月13日(土)~ 2026年4月7日(火)

開催場所:京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー1・2・3

料金:無料 ※ミュージアムへの入館料は別途

詳細はこちら

公式サイトはこちら

※今回は取材のため、特別に撮影の許可をいただいております。撮影禁止エリアもございますので、現地の案内に従ってご観覧ください。

ライター

角野好代

ライター

京都を愛する、フリーライター。
好きなアニメ・マンガ作品は「鬼滅の刃」。煉獄杏寿郎の熱い言葉に励まされながら、日々執筆しております。伝統工芸や歴史に関心があり、2025年に京都・観光文化検定3級を取得。取材では深掘りし、読んでいただいた方の毎日がちょっと楽しくなるような、ほっこり情報をお届けします。

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